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熱とチョコレート

by おたかな

ばーん!

傷つくとか、割り切れないとか言う。
そんな言葉が生まれるように、もしも心に実体があったら、どんな硬さなんだろう、どんな質感なんだろう。って想像した。
そうだ、私は変態だ。

そしたらそうか、ちょうどチョコレートくらいかなって思った。

薬を忘れて眠れない長い夜。その情けなさにも慣れて、情けないなぁと思うことをやめて結構経つ。そういう時はその日聞いた言葉を反芻して適当にあれこれ考えていることが多い。そうやって適当に考えた些細な事の1つでしかないのに、朝になっても頭の中にぽかんと浮かんで離れない。宙ぶらりんでオチも目的もない些細な私だけの感覚の話。

チョコレートの質感。
それは甘くて大きなやつだと思う。

私は自分の心が水を弾く瞬間を想像した。
テカテカした表面は雨を弾くし、風だってきっと過ぎていく。ピカピカと言うよりは少し鈍く、光を反射しているはず。

柔らかく傷がつく瞬間を想像した。
圧力には割かし強い。でも鋭利なもので抉られれば弱い。それでも小さな傷なら手で温めて、指でそっとなぞってあげたらなくなりそうなのは救いだ。

溶けて甘く香る瞬間を想像した。ふわっという上品な表現より、私ならきっとプンプン臭う。甘い臭いをプンプン放つ。さっきは香るとか言ってごめん。ポエ散らかした。

甘くて大きいチョコレートが傷つく。
私は、それはきっと人の爪のようなものでひっかかれた感触とは違くて、歪なネジの失敗作のような鉄片で抉れる感覚。だと思う。

小さな傷なら指でなぞってあげたら消えてくれる。

でも、全部全部ごっちゃごちゃに溶かして、もう一度新しく形を作るような。そんな熱さが。

必要だと思った。

気付かないように撃ち抜いて。

熱とチョコレート
2017.4.07


おたかな
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